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脳の老化を防ぐために頭を使うべき

こう聞くと、「じゃあ、数独やパズルをやってみるか」と思う人もいるでしょう。実際、毎日せっせと数独やパズルにチャレンジしている人はたくさんいます。

もちろん、それ自体悪いことではありません。計算力は保たれるでしょうし、ヒマつぶしにもなります。しかし残念ながら、それだけでは脳の老化は止まりません。なぜなら、脳の老化のカギを握るのは、「前頭葉」だからです。


人間の大脳は、大きく前頭葉・側頭葉・頭頂葉・後頭葉に分かれています。側頭葉は言語や記憶、頭頂葉は計算や空間認識、後頭葉は視覚をつかさどるのに対し、前頭葉は、意欲、創造性、感情のコントロール、判断、実行などを担う、いわば“行動の司令塔”です。

では、先ほど挙げた数独やパズルはどこを刺激するのか。これは主に頭頂葉です。

一方、やはり脳の刺激になりそうな読書は、どこを活性化するのか。こちらは側頭葉です。

この側頭葉や頭頂葉は、意外にも年齢を重ねてもあまり衰えません。80代でも、認知症でなければ難しい本は読めますし、暗算でも簡単な計算はできます。単語を覚えるような単純記憶の能力も、加齢しても大きくは落ちません。

前述したように、衰えるのは前頭葉なのです。



■定期的に姿勢を変え、30分に一度立つ


「最近、新しいことを始めましたか?」

すると、多くの人が「とくにないですね」と首を横に振るだけ。その様子を見た瞬間、私は危機感を覚えます。

認知症、とくにアルツハイマー型認知症は、脳内にアミロイドという異常なたんぱく質が蓄積し、海馬が萎縮することで発症するとされています。海馬とは記憶をつかさどり、認知症では早期から影響を受けやすい場所のこと。その海馬の萎縮に先立ち、前頭葉の機能低下が起こることが多いのです。

その結果、意欲が落ちる。行動が減る。刺激がなくなる。そして脳全体が衰えていく。こうした悪循環を防ぐために必要不可欠なのが、「アウトプット健康法」です。


方法は大きくふたつあります。

ひとつは、自分から“想定外”に出くわすこと。前頭葉は想定外に対応する領域です。人類の前頭葉が発達したのは、予測不能な環境に適応してきたから。だから、あえていつもと違うことをしてみるのです。

行きつけではない店に入る。普段着ない色の服を着る。新しいアプリを使ってみる。初めての土地を旅してみる。






■脳の老化を防ぐにはラジオが役立つ


こんな小さな“変化”でも、十分前頭葉への刺激になります。

もうひとつは、自分の考えを形にすること。

前に述べたように、読書をすれば側頭葉に情報が入ります。しかし、その情報をどう解釈し、どう使うかを決めるのは前頭葉なのです。

たとえば、テレビや新聞で政治とお金の問題に関するニュースを見たとしましょう。その際に「ひどいな」で終わらせず、「自分ならどうするか」「なぜこうなったのか」と考える。そして友人に話す。SNSに書く。日記にまとめる。



そこで大事なのは思いつきを止めないこと。

「こんなこと言ったり、書いたりしたらヘンかな」とブレーキをかける必要などありません。前頭葉は、創造性と直結しています。創造性とは、正解を探すことではありません。自分の考えを生み出すことなのです。

数独をクリアするよりも、「今日は初めてのカフェに入った」「ブログを始めてみた」といった“トライ”のほうが、前頭葉にはるかに効きます。

脳の老化は前頭葉から始まる。だからこそ、前頭葉を動かし続ける。そのための最良の方法がアウトプットなのです。







高齢者の学びはアウトプット型がよい

感情の老化は老いを加速させる

タバコと同じくらい体に悪い

認知機能の低下を防ぐ"楽しい全身運動

認知症の不安が減る"ほんの少しの運動

脳のヨボヨボ化のサイン

脳の疲れが取れる「食事中」の習慣

脳の老化を防ぐために頭を使うべき

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