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阪神・金本監督が高評価!“ポスト鳥谷”北條



「阪神紅白戦、白組2−3紅組」(13日、安芸市営球場)

 よくぞ打った!阪神・金本知憲監督(47)が13日、紅白戦で決勝打を放った北條史也内野手(21)を「持ってる男」と評した。来春の1軍キャンプへ、選手を見極める上でも重要視していた実戦。この日、所用のため一足先にキャンプを打ち上げた指揮官は、うれしい土産を持ち帰った。

 大粒の雨がグラウンドをぬらしても、金本監督は紅白戦を強行した。午後0時40分の試合開始予定を午前10時半に前倒し。来春の宜野座行きをかけた若虎たちのアピール合戦。食い入るように見つめたその先で、存在感を示したのは北條だった。

 1−1の六回2死一、二塁。「気合を入れました」。歳内の真っすぐを完璧に捉え、左翼フェンス直撃の2点適時二塁打を放った。もう少しで柵越えの打球は、試合を決める決勝打。指揮官は、この一打に背番号2の可能性を感じた。

 「前の打席のチャンスで結果を出せなかったので、ここで打たないと『この子は勝負弱い子なのかな』と思ってしまうところ。そこで2点タイムリー。何か持ってるのかなと。プラスに考えました」

 四回2死二、三塁の好機では、岩崎の直球に力負けして左邪飛。所用のため、この日で安芸を離れることが決まっていたこともあり、次打席が北條を見るラストチャンス。そこで、期待に応える会心の一打。「ポスト鳥谷」の候補に挙がる若虎の全力アピールが、鉄人に伝わった。

 「トップを早くつくるように!」。特打時のロングティーでは自ら身ぶり手ぶりを交え、修正点を指摘した。今季2軍戦で10本塁打を放った長打力には、まだまだ伸びしろがある。「トップを早くつくって上からたたく。全打席でやっていこうと思っていきました」と北條。簡単には会得できない。ただ、最後の打席でのひと振りは手応えを感じるものだった。

 秋季キャンプでは合計6日間の指導を行った金本監督。陽川、江越ら将来の大砲候補の現状を確認し、北條など新戦力になり得る可能性を持った若虎にも目を凝らした。安芸で得た収穫を来春の宜野座へとつなげ、来るべきペナントに向けて足場を整える。まだ序章。それでも、タイガースタウンを後にした指揮官の表情には、決意と一定の満足感がにじみ出ていた。












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